7月14日(月)
日本時間、こんにちは。
グアテマラ時間、こんばんは。
どうも、がてじです。
「人間は創造しない、人間は発見し、その発見から出発するのだ」
Antoni Gaudí
ガウディは日本語読みをすると、「ガ」のところを強く読みますが、最後の "i" にアクセントがついて "í" となってるので、
ガウディーの
「ディ」
にアクセントを持っていくのでしょうか、というのが、
ガウディとの出会い。
なるほど、スペイン語が読めるようになって、こんなにも原文での理解が心地いいとは知らなかった(名前読めたことすら感動)
小さなことでも、フィルターを通さずに見るとおもしろい。
聖書なんてのはもとはヘブライ語で書かれた書物です。
今では数十の言語に翻訳され、世界中、約2000年もの間、毎年世界で一番読まれた本となっています。
イスラム教の教典の「コーラン」はアラビア語のみをそう呼んでいます。
これはその教えを忠実に伝える為に他言語で翻訳しては真の意味は理解されない、とかって聞いたことがあります。
もし聖書をヘブライ語で読むと、きっと見えないものが見えるのかもしれませんね。
読まないですが(身も蓋もない)
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昨日、7月13日(日)にガウディの展示会に行って参りました。
東京に着いて目に入ったポスターがあったんです。
http://www.gaudinoue.com
井上雄彦
ガウディよりも先に目に入った名前。
スラムダンクやリアル、バカボンドの生みの親である漫画家、井上さん。
そんな彼が日本とスペインの交流400年の親善大使に任命されているとか。
そんなこんなでなんと、スペインを代表する建築家ガウディとコラボレーションをしたというではないか!
しかも今月12日(土)から開催の展示会!
行くしかないでしょ!!今でしょ!!(古い?)という啓示があったので行って参りました。
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ものすごく関係なくて、どうでもいいんですけど、日付を書くとき必ず括弧書きで曜日も書くようにしているのは僕の小さなこだわり。
日にち言われてもピンと来ないときありますよね。曜日だと「ああ、あん時ね!」ってなると思って、いつも書くようにしてるんです。
どうでもいいですね。はい。
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入場して最初にスクリーンが出てくるですが、そこで書かれてたことの意味が分からなくって。
「人間は創造しない、人間は発見し、その発見から出発するのだ」
Antoni Gaudí
いやいや、あなた思いっきりすっごいもん創造してるじゃん!!!
何言ってんの!!!
と思わず声を上げたくなるぐらい哲学的過ぎた言葉は全く理解できませんでした(笑)
今まで何度か美術館と呼ばれるものに足を踏み入れたことがありますが、アリスも真っ青なくらい不思議空間すぎて、よくある「芸術ってすごいよなー」とか、もう感情を表現しまくってる言葉しか出て来なかったわけで。
棒読みでカタカナ表記の方が感情表現してるんじゃないかってくらいで。
ゲイジュツッテスゴイヨナー
うん、宇宙人と会話できそう
ガウディに至っても、よく分からない哲学を突きつけられ、しょっぱなから出鼻くじかれた感120%くらいで、こりゃ先が思いやられるわ、なんて思ったんですよね。全く。
けれど展示会を観ていくと、なんともおもしろいんです。
すーっと入っていくというか、きれいだなって、グニャグニャした作品とかきれいなんです。
井上さんの書き下ろしとかも、すてきで。
井上さんの作品は読むのに時間がかかる。
間の取り方とか、カメラ位置とか、結構シンプルで読みやすいけど、時間がかかる。
一コマ中に目の動きが多いんですよね。
いろいろ見てしまう。
売れてる作品と言えばワンピースですけど、パンダマン探そうと思わないとあんまじっくり見ないのかも(笑)
バガボンドとかは細部まで繊細に丁寧に描かれているから、ずーっと見てしまう。
展示会の作品も漫画風でした。
言葉が少なくて、表情が複雑でガウディはどんな気持ちなんだろうか、とか、どう意味なんだろう、とかいろいろ考える。
結局分からなくて、けどいろんな展示物を観ていくとその意味も分かったりして。
なんかパズルみたいでそこも面白かった。
そして作品の中にもいろんな伏線みたいなのがあるように、途中で気づいたり。
「そういうことだったんかー!」
その瞬間のゾクッとした感じがたまらないかったりする。
ガウディは小さい頃リウマチで歩行にも困難をきたす程だったそうです。
そのせいで友達を走り回ったり、運動したりすることができませんでした。
決して裕福な家庭で生まれたわけでもなく。
そういったことがあり、もっぱら自然を観察していたそうです。
「偉大な本、常に開かれ、努力して読むに値する本、それは、大自然の本である」
神は二つの書物をつくったと言われています。
一つは聖書
もう一つは自然
神のつくった二つ目の書物は一生をかけても読み切れず、何人が読んでも理解できないところがたくさんあり、それでも価値のある本。
そんな書物にガウディは幼い頃から興味を示していました。
自然をよく観察し、構造を研究し、幾何学探求。
自然界の法則に則ること、そのことにいかに気づくことができるか、建築に応用できるかを考えていたそうです。
カテナリー曲線(懸垂線)をご存知でしょうか。
細い線が二次方程式、
そして太い線がカテナリー曲線と言われるものです。
知らなくたっていいです(笑)
僕も知りませんでした。
放物線と違うんですが、鎖を垂らした形と言われています。
ガリレオは1638年に、ニュートンは1687年にこの曲線について物理現象的に言及していますが、経験的に実践した人は、建築業界ではガウディ以外にはいません。
鎖を垂らして得られた形をひっくり返した形を建築に採用したのが、ガウディです。
現在するこの技法を用いた有名な作品が「サグラダ・ファミリア」というわけなんです。
波打つ姿を曲線に表し、建築に活用したりとか。
波と言えば、海外線のお話、「フラクタル」ですね。こちらも幾何のお話。
自然界に存在する有名な数学と言えば、「フィボナッチ数列」とか「充填図形」とか。
貝のひだも硬度と関係していたりとか、その曲線も侮れなかったり。
巻貝のあの巻き方も黄金律と関係していたりと、自然を読み解くと、規律が現れてくるんです。
ガウディは自然を見ていましたが、いつもその「以前」を見てました。
だからガウディは言ったんですね。
「人間は創造しない、人間は発見し、その発見から出発するのだ」
ガウディは建築を創造したのではなく、自然から「発見」し、それを建築に取り入れた。
なんて謙虚な!!
小さな頃はシャイだったらしいですが、この謙虚さは幼少期に築き上げられたのでしょうか(笑)
すごい観察力、洞察力。
そしてその気づきを建築に活かすことができないかという探究心。
自然に則ることで、安定した建物を作り出すことができ、人間に元来備わってるであろう究極的な美的感覚だったり、知的好奇心を刺激する作品を次々と生み出してきたんですね。
感動です。
彼こそ「学び」を究極的な形にまで推敲していった人物でないでしょうか!!
こういった子どもを育てることが求められているのではないでしょかね、ガウディさん!!
と尋ねたい
生きる力とはこういうことなのでしょうか。
そこら辺はよく分かりませんが(おい)、何はともあれ(?)、自分で気になることを調べて、発見して、それを何かに活用したり、自分の一部とする。飽くなき探究心は人を育て、文化を創り、人を巻き込み、世界を変える。
素晴らしい知識欲!!!(なんか明後日の方向に行ってないか)
なんかガウディに感動だわ!!感謝ガウディ!!
大泉洋風だったら「ああたすごいわ!」ってなるわ!!(どっちにも失礼だよ)
「独創性(originality)は起源(origin)に戻ることである」
その意味がよく分かりました。
さっと流していいんですけどね、線織面とか双曲放物線面とか出てきてなんか興奮しちゃって。
数学って美しい!!!!!
2000年以上も前にピタゴラスがこの世の全ては聖なる数とその神聖なる調和、すなわち比によって成立しているって言ってたけど(直接聞いたみたい)、ああたさすがだわ!!
僕の身体も0と1できっと構成されてるんだと思う。
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なんか怪しい世界観になってきたんですが、ガウディの探究心は世代が越えた今ででも多くの人を魅力して、そんな人たちの手を動かします。
サグラダ・ファミリアの完成予定は2026年です。
コンピュータ技術の進化により完成が格段と早まりました。
その前に観に行かなければ…!!
思わぬところで数学に触発されてしまいました。
分厚い本もお土産で買いました。
じっくり読もうと思います。ワクワク
これを機に、自然界の数学を勉強してみたくなりました。
授業に使えそうだし、何より、探求する心とか、方法とか、小出しのアイテムじゃなくて、知識欲だったり審美眼だったり、探求の根っこの様なもっと普遍的な生き方に関わる、そういった姿勢を学べたらいいなと思います。
ガウディ×井上雄彦
最高の展示会でした!!!!
そんな感じ。
×がてじろう(甚だしい)
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